治療の道のり(②整体編)


発症後の体調の変化や、どんな道のりをたどって治療に取り組んできたかについてのまとめです。今回は私が「治る」と確信できた整体について。①内科・心療内科編 の続きです。

試そうと気になっている方の参考になるかもしれないので、なるべく細かく書いておきます。ただ、一般的な方法ばかりではないことや、個人差があることはご注意ください。あくまでも私の場合についての記録であり、信頼できる方々の助言を頂きながら判断してきたことです。もし何か質問があれば、いつでも聞いて下さいね。

①では発症後に精神科→内科・胃腸科→心療内科とお世話になってきた経緯を書きましたが、ここからは時系列としては心療内科でハロペリドールを処方された前後のお話になります。

④自律神経と身体の密接な関係を知り、保険診療可の整骨院へ(発症3カ月半後)

心療内科での治療が停滞ぎみだったこの頃、打つ手がなかった私は「そもそも自律神経失調症って何なの?」と勉強し始めました。その中で、「自律神経失調症の原因として言われるいわゆるストレスは、精神的なものだけではない」ということを初めてきちんと理解します(この時学んだこともまた別記事にまとめたい)。温度とか湿度とか、栄養バランスとか化学物質とか、そして身体のゆがみとか、そういった自覚するのが難しいストレスというものが大いに関係しているのだと分かり、自律神経失調症への効果を謳う整骨院なども沢山あることを知りました。私は昔からひどい肩こり持ちで整体やマッサージにもよく通っていたので、確かに身体のゆがみにも心当たりはありました。

しかし、私は超がつくほど慎重派。特に、保険がきかない医療にはすさまじい抵抗がありました(家が医者家系なこともあって、当時は医療=正義!民間療法=悪!というイメージを持っていた)。ということで、近所の保険がきく整骨院の中から、自律神経失調症を専門的に扱っている所へ行ってみました。

そこは完全予約制で、しっかり時間をとってカウンセリングや治療方針をお話してくれました。施術はカッピング(吸玉)と機械を使った足の血流促進?(足先から太ももに向かって押し流されていく)がメインで行われました。

まずはカッピング。先生に強く推されて初めて試したのですが、施術中に貧血のような症状が出て具合が悪くなってしまいました。「今反応が強く出てしまっているけど、段々効果を実感できるはず」と言われましたが、「身体が喜んでる気がしないし、もうやりたくない」と思う私の気持ちに従おうと思いました(やはり帰宅後も効果は全く感じなかった)。また足のリンパを機械で流されている時も、「人の手でやってもらいたいな~」と感じてしまい…結果的にこの整骨院ではあまり満足な結果が得られなかったため、この1回きりで通院はせず。

⑤次に行った整体で「治る」と確信し、通院開始(発症4カ月後)

次はどこに行こうかと、色々な病院の評判や料金を調べていたのですが、あまり期待できる所は見つけられませんでした。そんな時、母がお世話になっている整体院が自律神経調整を謳っていることを知りました。行ったことはなかったものの元々私も知っている整体だったし、「ネットの口コミを信じるよりは期待できるかな」と思い、行ってみることに。ただ、整体は代替医療だし、もちろん保険なんてきかないし、通い続けるとなれば決して安い値段ではないし…ということで、かなり慎重になっていました。それでもあまりに体調が辛い日が続いていたので、とにかく試せるものをどんどん試そうという気持ちで向かいました。

この整体では特別な機械は使わず、先生の手のみで施術されます。結構混んでいましたが、ここでも丁寧にカウンセリングされ、身体を診ながら不調の原因を説明してくれて、全く痛みもないまま優し~い穏やかな施術が進んでいきました。「あなたが不安を感じているから呼吸が苦しいんじゃなくて、背中の辺りがこんなにギュッて狭くなってるから息が吸いづらくて、息が吸いづらいから本能的に不安を感じてるんだよ。他の症状も同じ。あなたの心が悪いんじゃないよ」と言われて、本当に救われたことを今でも覚えています。弱い自分の心のあり方をずっと責めてたけど、身体の状態からして当たり前だと言われたこと。「なぜ私がこんな症状になっているか」を的確に説明できた人はこの先生が初めてだったので、言い当ててもらえたことにすごくホッとしました。

そしてこの施術が終わった時、私は発症以来初めて「完全に不調がない状態」を経験したのでした。それも、身体が不調を感じていないだけではなく、「あ、もうこれ大丈夫だ。治った」と本能的に感じたんです(「身体が整ったことで脳が安定している状態」と先生は言っていました)。事実、この日は整体終わりにフラっと外食して、何も配慮せず自由にメニューを決めました(今までならばまず外食が無理だったし、食べられるものも決まっていた)。そして、この日の昼に心療内科で最終手段として処方されたハロペリドールを試す必要は全くなく、そのまま元気に眠りにつきました。精神的にも肉体的にもこんな日は本当に久しぶりで、通院しようというより、「もう完治したから通い続ける必要もないな」と感じるほど、完全な体調でした。

翌朝も心地よく目覚め、買い物がしたくなった私は元気いっぱいでショッピングモールへ出かけました(もちろんこんなことも初めて)。何を食べてもどこに行っても全く身体に問題がなくて、夢のような時間でした。今までうつ状態の中で抑制されていた物欲が爆発し(笑)、沢山買い物をして、帰ろうと思った時。急に全てが崩れて、一気に不調の波が襲ってきてしまいました。薬も持っていなくて(完治したと思っていた…)何とか這って帰宅し、頓服を飲み、友人にSOSを出し、やっぱり夢だったんだ…とショックを受け、この日は今までで一番泣いた気がします。

数日後の整体でこの日のことを伝えると、「自律神経は交感神経と副交感神経のバランスだけど、治療の最初のうちはどちらかに大きく振り切れてしまいやすい。2つの間を行ったり来たりしながら、段々その振幅が小さくなっていくように整えていく。まだまだ完治には程遠いし、治療し始めは大きな変化がでやすいから無茶をしないように」と教えられました。またしても的確に何が起こったかを説明してくれて、納得。一瞬でもあの治った感覚を味わった以上、この整体で私は「治る」と確信し、通院をすることに決めました。以来もうすぐ1年が経ちますが、ずっとお世話になっています。

ちなみに通い始めた頃は週1ペース。大きな振れが落ち着いてきて治療を受ける体力が整った段階で(2カ月後位)週2ペースとなり(現在も週2)、ある程度回復したら段々ペースを落としていく予定です。通い始めた頃と週2ペースに増やした頃は、それぞれ1カ月間くらいは整体後に大きな不調を感じるような時がありました。上に書いたように、自律神経が適切なバランスに落ち着いていく過程で通る道だということです。

整体に通い始めてから私の体調は劇的に回復していて、何段階もレベルが上がったのは確実です。ちょっとした外出や普通の食事が出来るようになったのもこの頃から。不調があっても軽いものであれば8割方は整体を受けると治ってしまいます。逆に、帰省や整体の長期休みなどでしばらく行けないと、まだ調子が悪くなりますね。それから整体の治療が進むにつれて、出てくる症状や部位に変化が出てきたりもします。私は先生を心から信頼しているので、とりあえず気になる症状が出てきたらどんな些細なことでも整体が関係なさそうでも相談してみています。身体的な観点から私に色々なアドバイスを下さるので、本当に欠かせない存在ですね。感謝が止まりません。

ひゃ~、整体については学ばせてもらったことが沢山あるからもっともっと色々書きたいんだけど、とりあえず終わります。次は ③栄養療法編 ④腸活編 ⑤マインドフルネス編 に続きます。